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Jリーグを目指す全国の動き

        Jリーグを目指す全国の動き

消える前に保存しておきたいページ、朝日新聞の関連記事より
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めざせJリーグ 地域チーム活況

 プロ野球界はチーム数を減らす方向だが、サッカー界はJリーグを目指すチームが次々に誕生している。93年に10チームで発足したJリーグは、現在28チーム。来季はJFLから最大2チームの昇格が認められる方針で、最大30へと増える。さらに、まだチームやサッカー場がない地域でも動きが出ており、全国へと広がっている。

     ◇

 Jリーグ事務局(東京)には今年、Jリーグを目指すクラブが訪ねて来るケースが増えた。企画部の藤村昇司マネジャーは「調査しているわけではないが、最近、増えてきた実感がある。Jリーグで花を咲かせた新潟や仙台、大分の影響でしょうか」と話す。サッカー不毛の地と見られてきた東北や四国などからも盛んに声が上がり始めた。

 福島県いわき市の「アビラーション」もその一つ。チームや練習場はまだない。だが、ドイツ出身でJ2京都の元コーチ、ヤン・シェツィーナさん(50)を総監督に迎え、地元から選手を公募。選手はまだ10人しかいないが、8年後のJリーグ入りを目指す。大田原邦彦理事長(39)は「夢でなく、実現可能な事業。スクールも充実させ、総合型地域スポーツクラブを目指す」と本気だ。

 02年W杯でパラグアイのキャンプを誘致した長野県松本市では、球技場「アルウィン」を有効活用して、Jリーグチームを誕生させる計画が持ち上がっている。青年会議所メンバーらが中心の「アルウィン・スポーツプロジェクト」。北信越リーグ2部の山雅クラブを母体に「最速で6年後」の加入を目指す。プロジェクトの八木誠理事長(38)は「Jリーグに不可欠な大型球技場を既に持つメリットは大きい」と言う。

 40年前、スポーツ少年団として始まった宮城・塩釜FCは、今季初めてトップチーム「ヴィーゼ塩釜」を結成した。社団法人の認可を受け、同市からサッカー場管理の委託も受ける。「サッカーで給料をもらうだけの集団にはしない」と小幡忠義理事長(65)。ドイツ視察で感銘を受けた「総合型スポーツクラブ」の将来像を思い描く。

 元Jリーガーを招いてJリーグを目指すチームも増えた。ヴォルカ鹿児島は、横浜フ(当時)などでプレーした地元出身のDF前田浩二、元横浜の野田知を選手や指導者として迎えて「6年後のJリーグ入り」を目標に掲げる。今季始動したグルージャ盛岡も市原や大分でプレーしたMF武藤真一を監督兼選手に据えた。

 目標とする時期や手法は様々。だが、Jリーグが目指す「都道府県に二つずつ、全国に100クラブ」という理想が、現実味を帯びてきた。

●JFL2位、射程圏内 →J2入り

〈ザスパ草津〉

 群馬県・草津温泉の旅館に選手が住みこみで働きながらプロを目指して話題になったザスパ草津は、飛び級昇格を果たしたJFLで2位につける。来季のJリーグ入り(原則として2位以内)を射程圏内にとらえている。

 資本金拡充や経営基盤の安定化など課題が残るが、県が「Jリーグ発・新ぐんま活性化プロジェクト」を立ち上げて支援。ピッチの長さや固定観客席数などJリーグ規格を満たすため、草津町から車で1時間15分の敷島陸上競技場を改修する計画も進んでいる。賢持宏昭社長は「地域に根ざして、百年構想の申し子と言われるクラブになる」と話す。 群馬県からは群馬FCホリコシも名乗りを上げるが11位で一歩後れをとっている。

●鉄壁の守備で首位独走

〈大塚製薬〉 JFL→J2入り(徳島ヴォルティス)

 大塚製薬は19戦無敗。2位草津に勝ち点差11をつけ、首位を独走中だ。連覇の可能性は高い。

 総失点はリーグ最少の10。中盤のスペースを埋め、囲い込むように球を奪う守備は鉄壁だ。その分、サイド攻撃主体の攻めに専念できる。15人のプロ契約選手がおり、田中監督は「個人の能力はJリーグレベルにある。昇格しても十分戦える」と自信を見せる。

 四国初のJリーグチーム誕生に向けて運営側の準備も順調だ。1日、昇格後の新チーム名を「徳島ヴォルティス」に決めた。9月上旬に約50社が出資する運営法人を立ち上げる予定。資本金は3億7300万円。県も1億円出資して支える。運営費は年間4億円程度になる見込みだ。

●今季苦戦でも県が支援方針

〈愛媛FC〉 JFL→J2入り(2006年)

 昨年3位と健闘した愛媛FCは、今季は現在8位と苦戦している。守備陣の主力がけがで離脱、守りに不安を抱えてリズムを崩した状態だ。プロ契約の選手が1人だけという選手層の薄さが響いている。

 一方で、Jリーグ入りへの条件整備は着々と進んでいる。クラブは昨年11月に法人化。愛媛県も本拠の観客席増設に取り組む方針だ。6月には加戸守行知事がJリーグの鈴木チェアマンを訪問、県がチームを支援していく意向を伝えた。6月19日の大塚製薬戦では、過去最多の1万1051人の観客を集めた。愛媛FCの佐伯真道事務局長は「最後まで希望は捨てない」と話している。

●横顔多彩 地域チーム

 グルージャ盛岡 チーム名はスペイン語で鶴。すでにオリジナルグッズや弁当も販売。

 ヴィーゼ塩釜(宮城) 東北社会人1部。チーム名は独語で牧草地。伊保石牧場の敷地にピッチ2面をもつ。

 福島ユンカース 4月発足したばかり。市民団体の福島夢集団が国の助成金と500円募金でJリーグを目指す。

 アビラーション(福島) NPO法人のいわきクラブが運営。小学生のスクール中心。チーム名は「磨く」の意の仏語から。

 静岡FC 2年連続で東海リーグで優勝し、JFLまであと一歩。今季途中、元清水のMFジアスを補強。

 山雅クラブ(長野) 青年会議所メンバーらが、球技場を活用した母体として選定。北信越リーグ2部。

 エストレラ姫路(兵庫) ユース以下で活動中。今後5年前後でのJ入りをめざし、社会人チームの編成も進めている。

 SC鳥取 現在JFL。ジュニアユースをつくるなど活動の幅を広げるも、資金問題でJのめどは立たず。

 ファジアーノ岡山 県リーグ所属。昨年9月に運営法人設立。桃太郎伝説にちなみ、チーム名はイタリア語のキジ。

 ニューウェーブ北九州(福岡) 企業チームを母体に、01年に市民クラブとして発足。J2福岡との「福岡ダービー」が夢。

 ヴォルカ鹿児島 教員チームが母体で学習塾などが支援。横浜フなどでプレーした前田が昨季から監督兼選手。

 大隅NIFS(鹿児島) 鹿屋体大が設立した市民クラブ。同大の現役サッカー部員やOBが中心で、下部組織もある。

 沖縄かりゆしFC 地元ホテルグループが設立。Jリーグ経験選手が14人。元日本代表DF加藤久監督が指揮する。

 FC琉球(沖縄) 元日本代表のラモス氏がアドバイザー。J1名古屋などでコーチ経験のある与那城監督が指揮。

(04/07/27)
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